沖縄ウエディング で使ってみたい!&知っておきたいうちなーぐち

 

結婚式や新婚旅行で沖縄の那覇空港を訪れると、航空会社によっては機内でCAさんが、さらには空港でも様々な場所で「うちなーぐち」で歓迎してくれます。「うちなーぐち」とは沖縄独自の言葉のこと。もともと琉球王国という、日本とは違う国だった沖縄には「琉球語」という独自の言葉がありました。

 

そのバリエーションは広く、琉球語の中でも地域や島(例えば八重山方言や宮古方言と沖縄本島でも北部と南部の方言)では、言語学的にも全く違う言葉とみなせるほどです。そのため、昔からのウチナーンチュ(沖縄の人)は話す言葉を聞けば、どのあたりの出身なのかわかってしまうのだとか。

 

このうちなーぐちは、現在はほとんど使われることがなくなってしまいましたが、ふとした単語やイントネーション、アクセントは若者の中にも残っており、「うちなーやまとぐち」とも呼ばれています。

 

また、うちなーぐちも、日本語のように新たな言葉を生み出し、変化を遂げているのです。今回は、日常会話にもたびたび登場する、代表的なうちなーぐちを解説いたします!

 

うちなーぐちで挨拶!

 

ここでは挨拶に使われるうちなーぐちを解説します!

 

めんそーれ=ようこそ、いらっしゃいませ

「めんそーれ」は「ようこそ」「いらっしゃいませ」を意味する言葉。

意味を知らずとも、「めんそーれ」が沖縄方言であるということをご存知の方も多いでしょう。

 

那覇空港にも「めんそーれ」と書かれた看板があるので、沖縄に来ると一番初めに目にするうちなーぐちかもしれませんね。しかし、この言葉はとてもメジャーながらも、一般の人が使うことはほぼありません。

 

一般的に「めんそーれ」は、「ようこそ」よりも「またん、めんそーれ」(又お越しくださいませ)といった文脈で使われます。

 

本来の「ようこそ」は「いめんせーびれー」という言葉なのですが、「めんそーれ」の方が耳馴染みが良く、覚えやすいということで、1972年に行われた「沖縄国際海洋博覧会」にて、お客様をお迎えするために「めんそーれ」に「ようこそ」の意味をこめて使うことになりました。

 

これは島では全然異なる言葉とおり、石垣島では「おーりとーり」宮古島では「んみゃーち」となります。島によって全く違う言葉というのが良くわかりますね。

 

はいさい・はいたい=こんにちは

「はいさい」と「はいたい」は両方とも「こんにちは」の意味です。

「はいさい」は男性が使うことは、「はいたい」は女性が使う言葉というように性別で言葉が異なっています。覚えやすい言葉なので、沖縄ならではの挨拶としてぜひ使ってみては?

 

にふぇーでーびる=ありがとうございます

「にふぇーでーびる」は「ありがとう」を表す「にふぇーど」に「でーびる」という丁寧語を付けたもので目上の方に対する敬語表現です。

 

ちなみに、石垣島では「にぃふぁいゆー」宮古島では「たんでぃが~たんでぃ」となります。

 

うちなーぐちの食事風景

 

食事にまつわるうちなーぐちもいろいろあります。ここでは代表的なものをご紹介。

 

ちゃんぷるー=混ぜる・炒め

もともとの「ちゃんぷるー」の意味は『混ぜこぜにしたもの』なのですが、そこから転じて、様々な材料を混ぜて炒めたものに「○○ちゃんぷるー」といった名がつくようになりました。

例えば「ゴーヤーチャンプルー」はゴーヤをメインにした野菜炒め「豆腐チャンプルー」は豆腐と野菜をいためたもの「ソーメンチャンプルー」は素麺をツナと卵と炒めたものといった具合です。

 

なお、ちゃんぷるーの最後は語尾を伸ばすのが正解。沖縄方言はほとんど語尾が伸びるので、「ゴーヤー」も「ゴーヤ」ではなく「ゴーヤー」が使われています。

 

ジーマミー豆腐=ピーナッツ豆腐

「ジーマミー」とは、沖縄の方言で「地豆(じまめ)」=落花生のこと。

生のピーナッツをすりつぶして濾したものを芋くずで固めているので、見た目は豆腐のようですが、もっちりとしてピーナッツの風味が広がるお惣菜です。

 

あちこーこー=熱々

あちこーこー豆腐(作りたてでアツアツの豆腐)といった使い方をします。実は沖縄では豆腐屋さんが街のスーパーに出来立て豆腐を宅配して販売するという文化があり、普通のパック詰めの豆腐と並んで販売されています。配達したての豆腐は本当に「あちこーこー」なんですよ!機会があればぜひ。持ち帰りできないのが残念です。

 

かりー=乾杯

お酒を酌み交わすときに、ぜひ使いたいうちなーぐち。結婚式というおめでたい日にこそぴったりの言葉です。乾杯の際はぜひ「かりー」で始めてみてくださいね。

 

くわっちーさびら=いただきます

「くわっちー」は「ごちそう」、「さびら」は丁寧な物言いの場合につける語尾です。いうなれば「ごちそうです」。

「さびら」は現在形なので、「ごちそうさま」は「くわっちーさびたん」となります。「めしあがれ」は「うみがみそーれー」。

 

うちなーぐちの話し方

 

沖縄のオジイやオバアが話す本来のうちなーぐちは、全くの別言語のため、沖縄の若い世代でも聞き取るのが難しいですが、ここでは、沖縄に暮らす筆者が会話の中でよく聞くうちなーぐちを取り上げてみました。

 

○○さあ~

語尾に「~さあ~」と付けるのがうちなーぐち風。

「昨日、美ら海水族館に行ったさあ~」

「これから、古宇利島に行くさあ~」

イントネーション上がり気味に言うのがコツです。

 

しましょうね~・しようね~

誘っているわけではなく、「自分の意思表示」という意味で使います。

「行きましょうね~」=「私は行きます」

「しましょうね~」=「私はやります」

という感じです。

 

~だ(な)はず(よ)~

「私は~だと思う」という意味。「あの子はこれが好きだから喜ぶはずよ~」という感じに使います。

 

じょーとー

「上等」の意味。評価ではなく、純粋に「いいね!」とほめる意味合いの言葉です。

例えば「その服、どこで買ったの?上等~!」といった感じで使います。

 

てーげー

「適当」という意味。もしくは、形容詞の前につけて「とても・すごく」を表すことも。

「あの人はてーげーだから~」「それはてーげーだね~!(すごいね)」といった感じで使います。

 

だからよ~

会話の中で相槌に良く使われます。「だから」という接続ことばが入っているにもかかわらず、会話はここで終わります。相手の言っていることについて肯定も否定もしないニュアンスです。

会話の内容によっては、「だからよ~」「だからよ~」と言い合っていることも。

 

例えば、「えっ!ふたりは結婚したの?」「だからよ~(そうなんだ~)」といった感じです。また、「なれそめは?」とか「プロポーズはどこで?」など立ち入ったことを聞かれて、答えたくない時も「だからよ~」ではぐらかすといった便利な?使用方法もあります。

 

まとめ

 

知れば知るほど奥深く、どこか温かみのある沖縄の言葉、うちなーぐち。

ここで紹介したものはほんの一部ですが、ぜひ皆様も結婚式や新婚旅行で沖縄を訪れた際には、うちなーぐちに関心を持って使ってみてくださいね!

ふたりで覚えた言葉も、今後の素敵な思い出になりますように……

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