沖縄でリゾートウエディングをあげた後は、ぜひ観光も楽しみましょう!
沖縄には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として、首里城をはじめとした9つの世界遺産があります。なかでも、南城市(なんじょうし)にある「斎場御嶽(せーふぁうたき)」は、「琉球王国最高の聖地」と言われ、琉球の最高神女(さいこうしんじょ)・聞得大君(きこえおおきみ)の就任儀式が行われるなど、王国の神事には欠かせない場所でした。
琉球の神事は女性が司るため、かつては男子禁制で、国王ですら中に入るには、袂の合わせを女装に改める必要があったといいます。今回は、現在も多くの人々が祈りをささげる聖地・斎場御嶽について、詳しくご紹介します。
沖縄には数多くの「御嶽」(うたき)がありますが、琉球王国を作ったとされる女神「アマミキヨ」が自ら作ったとされる御嶽は「琉球開闢七御嶽(りゅうきゅうかいびゃくななうたき)」と呼ばれ、なかでも格の高い場所として特に神聖視されています。
琉球開闢七御嶽
斎場御嶽は琉球開闢七御嶽の中でも最高位の位にある御嶽とされ、琉球王国時代は、王国の神事を取り扱う最高位の「聞得大君」が就任する際の儀式「お新下り」が行われていました。琉球王国では神事は女性が司るため、琉球王国の最高位の王を守護する聞得大君には、王族の女性が選ばれるのです。
御嶽は基本的には男性は立入禁止、国王ですら中に入るには、袂の合わせを女装に改める必要があったといいます。
斎場御嶽は、世界遺産のほか、国の史跡、沖縄県指定名勝にも指定されており、御嶽内で出土した陶磁器と勾玉などは国の重要文化財(考古資料)に指定されています。
敷地内は神聖な静けさと涼やかさに包まれ、現在も多くの人が祈りを捧げるために訪れる聖地なのです。
斎場御嶽があるのは沖縄県南城市。沖縄本島の南部にあり、那覇空港からは車で30~40分程度の場所です。斎場御嶽には、レンタカー・タクシーで行くこともできますし、那覇バスターミナルからバスで行くこともできます。
バスで行く場合は東陽バスの38番線「志喜屋(しきや)線」に乗り、斎場御嶽入口で下車。バスは1時間に1本程度で、所要時間は約1時間ほどです。
斎場御嶽の入口前までは車では行けません。車で来た場合は参道入口の向かいにある「がんじゅう駅・南城」の駐車場、満車の場合はさらに海側の「知念岬公園」の駐車場に停めて歩くことになります。斎場御嶽の入口まで徒歩7~10分、そして斎場御嶽の中は舗装されておらず、坂道もあるので、サンダルなどではなく歩きやすい靴(スニーカー推奨)で行くのがおすすめです。トータルで1時間ほど歩きますので、服装も動きやすいものの方が良いでしょう。
斎場御嶽は季節により開館時間が異なります。
【3月〜10月】 9:00~18:00(最終入館17:30)
【11月〜2月】 9:00~17:30(最終入館17:00)
チケットは、斎場御嶽の入口ではなく、「がんじゅう駅・南城」の隣にある南城市地域物産館で販売しています。
チケット販売時間は月によって異なります。
【3月〜10月】17:15まで
【11月〜2月】16:45まで
入館料は 大人(高校生以上) 300円 小人(小・中学生) 150円 団体 200円(※団体20名以上)となっています。必ず事前にチケットを購入して行くようにしましょう。
基本的に休館日はありませんが、年に2回だけ、旧暦5月1日~3日/旧暦10月1日~3日は聖地の休息日としてお休みになります。休息日は旧暦によるので、毎年日付が異なります。2019年は6月3日~6月5日と10月28日~10月30日です。また、天候により注意報や警報などが発令した場合も入場制限を行う場合があります。
>>詳しくは斎場御嶽のWEBサイトをご確認ください。
斎場御嶽は、現在でも祈りの場として使われる聖地。その敷地内には6つのイビと呼ばれる神域があります。「斎場」とは「最高の」を表す言葉であり、「斎場御嶽」は「最高の御嶽」という意味なのです。
そのため、中に入る際は敬虔な気持ちで静かに行動しましょう。立入禁止の場所や、触ってはいけないものに注意が必要です。
現在では、斎場御嶽に入る前には、事前にビデオで注意事項を確認してから入るようになっています。また、中を歩くには不適切な履き物の場合、こちらで履き物を貸出してくれますよ。
斎場御嶽の中は、南国の森が茂る空間。
どんなに暑い日でも中はひんやりと涼しい空気が漂っています。神々しさに覆われたこの空間を歩いてみると、聖域と呼ばれる理由が分かるでしょう。
この項では、斎場御嶽の見どころをご紹介します。
斎場御嶽内は、順路が決められており、そのほとんどが石畳の道で整備されています。順路通りに歩いて行くと、最初に見えるのが「大庫理(うふぐーい)」です。
首里城正殿の2階と同じ名前の拝所は、聞得大君就任時の即位儀式に重要な役割を果たした場所ともいわれています。
ステージ上に高くなっている場所は聖域なので登らないようにしましょう。
次に見えるのは「寄満」(ゆいんち)です。
こちらも首里城内では、国王のために食事を作る台所と同じ建物の名前が付けられています。国王の食事には海や山の幸が豊富に揃ったことから、豊穣の寄り満つる場所として貢物が捧げられた場所とも言われています。
もちろん階段の上は立入禁止ですので、登らないようにしましょう。
三庫理(さんぐーい)の手前、釣り下がった鍾乳石の下に壺が2つ置いてあり、ここに溜まった水は聖水として聞得大君や首里城の王子の神事に使われました。
この壺と共に壺が設置された場所も拝所となっています。壺に手を触れたり、中の水を持ち去ることはもちろんNGです。
斎場御嶽といえば、ここの写真を見た方も多いのではないでしょうか?
2つの大きな岩が支え合ってその中を通ることができるようになっています。くぐってみるとわかるのですが、背丈の何倍もある巨岩同士のが絶妙なバランスを取って空間を作っているところに、大いなる自然の力を感じることができる場所です。
岩の間を抜けた先の右側にあるのが、最奥の拝所「チョウノハナ」です。ここには香炉が置かれており、地下から金の勾玉など多くの鎮め物が発掘されたことから、祈りが行われてきたことがわかります。
チョウノハナの真正面は岩が崩れており、そこからアマミキヨが降臨したという久高島を遠くに見ることができます。かつての三庫理はチョウノハナを含め、三方を岩壁に囲まれた空間だったようで、歴史書にはこの久高島の記述はないようです。
いずれにしても聖なる場所です。香炉に触れたり、岩場に登ったりしないようにしましょう。
琉球王国において、昔から信仰のよりどころとして保護されてきた聖地「御嶽」。
なかでも最高位の「斎場御嶽」は、さすが世界遺産と思われる崇高さがあります。斎場御嶽を取り囲む森林も、沖縄戦の被害を免れ、現在も昔ながらの状態を残しており、その植生に見るべきところも多いのです。
沖縄に住む人々の考えでは、結婚式前日など大事なイベント前に、このように強いパワースポットに訪れることはあまり推進していません。土地自体にとても大きなパワーがあり、影響をうけてしまう可能性があると考えられているからです。
結婚式を楽しく過ごした後に、信仰を越えた敬虔な気持ちで訪れてみて下さいね。
◆斎場御嶽(せーふぁうたき)
住所:沖縄県南城市知念字久手堅539(チケット販売所の住所です)
マップコード:232 594 734*44(チケット販売所のコードです)
電話番号:098-949-1899
料金:大人(高校生以上) 300円 小人(小・中学生) 150円
営業時間:3月〜10月 9:00~18:00(最終入館17:30) 11月〜2月 9:00~17:30(最終入館17:00)
休息日:毎年2回旧暦5月1日~3日、旧暦10月1日~3日(2019年は6月3日~6月5日/10月28日~10月30日)
駐車場:南城市地域物産館、知念岬公園(無料、約150台)
アクセス:那覇空港より車で約40分、那覇バスターミナルより 系統38「志喜屋線」斎場御嶽前下車、チケット購入場所の南城市地域物産館より徒歩で7~10分
チケット購入場所:南城市地域物産館(駐車場に面した建物)
チケット販売時間: 3月〜10月 17:15まで 11月〜2月 16:45まで
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