泡盛のおすすめは?石垣島で飲みたい泡盛!泡盛の飲み方や選び方など、楽しみ方をご紹介します

沖縄を代表するお酒といえば「泡盛」(あわもり)。沖縄県民からは「島酒」(しまざけ)、もしくは「島」(しま)と呼ばれていることからわかる通り、沖縄県民にとってお酒といえば泡盛をさす人もいるほど、ポピュラーな存在です。

 

八重山諸島の中心、石垣島は222.5 km²と大阪市とほぼ同じ面積をもつ小さな島ですが、島内には6つもの酒造所があります。その半分ほどが家族経営の小さな酒造所で、手作りの味わい深い泡盛を製造しています。

 

せっかく縁があって沖縄で挙式を行うから、式をきっかけに沖縄の自然・文化・歴史はもちろん、地元で作られた沖縄で愛されているお酒にも親しんでみたい。と思う方も多いのではないでしょうか。

 

ここではそんな方に向けて、泡盛のおすすめの飲み方や銘柄、楽しみ方についてご紹介します。

 

泡盛って何?おすすめの飲み方は?どんなバリエーションがあるの?

 

泡盛とは米(タイ米)と黒麹のみで作られる蒸留酒のこと。米焼酎と似ていますが、タイ米を使うことが多いことや、全麹仕込みと呼ばれる製造工程を用いていること、黒麹菌を醸造に用いていることなどが米焼酎とは大きく異なります。

 

一般的に販売されているものは、酒造所で数か月~1年程度寝かせたものが多いのですが、甕やタンクで3年以上熟成させた泡盛は「古酒」(くーす)と呼ばれ、角の取れた円熟味が愛されています。特に5年、10年以上熟成させた古酒はバニラのような甘い香りがすると言われるほど香りが良く、値段も通常の数倍します。

 

一部の酒造所では泡盛を5年~20年ほど預かってくれるサービスも行っており、挙式の記念に泡盛を預け、銀婚・金婚式に取りに来る夫婦も多いのだとか。

 

石垣島で泡盛を預かってくれる酒造所例

・高嶺酒造所(たかみねしゅぞうしょ)

絶景スポットとして知られている「川平湾」(かびらわん)のそばにある酒造所。直火での蒸留にこだわり、全工程を手作業で行う味わい深い泡盛が特徴です。酒造所に併設された直売所では購入した甕の泡盛を保管してくれるサービスを行っています。

公式サイト:http://omoto-takamine.com/

 

・石垣島鍾乳洞(いしがきじましょうにゅうどう)

酒造所ではありませんが、観光スポットとしてしられている石垣島鍾乳洞では購入した泡盛を1年間につき1,000円で鍾乳洞内にある保管所で預かってくれます。気温、湿度が安定した鍾乳洞は泡盛の熟成にとって非常によい空間なのだとか。

公式サイト:http://www.ishigaki-cave.com/

 

常に湿度の高い石垣島では、氷と水をたっぷりと入れてやや薄めの水割りを少しづつ楽しむのが現地流。人によってはシークワーサーを入れたり、アイスコーヒーやコーラで割ったりすることもあります。コーラやコーヒーを入れる飲み方は、戦後あまり質が良くなかった泡盛を飲むための苦肉の策で生まれた飲み方だと言われていますが、泡盛のクセを感じにくく、すいすい飲めてしまうため、今でも泡盛のアイスコーヒー割を出す飲食店が石垣島島内には数多く残っています。

 

おすすめの銘柄と酒造所は?

 

沖縄県には47社1組合の泡盛の酒造所があり、そのうち島内には6つの酒造所があります。

 

琉球王朝時代から王府の支配下にあった八重山諸島でも古くから泡盛は飲まれていたとされ、明治から戦後にかけて沖縄本島の首里から八重山に移住した杜氏により、質のよい泡盛が製造されるようになったそうです。石垣島の泡盛は直火釜にこだわった酒蔵が多く、チョコレートやキャラメルのようなビターで香ばしい香りがするのが特徴です。

 

製法や麹菌、材料の米はどの酒造所も同じものを使うことが多いようですが、それぞれ水、仕込み方、貯蔵方法などが微妙に異なるため、泡盛もそれぞれの酒造所の個性が現れるそうです。どの泡盛も作り手が思いを込めた逸品で優劣をつけられるものではありませんが、やはり泡盛初心者はクセの少ないものから飲み始めるのがおすすめですよ。ここではそれぞれ特徴のわかりやすい泡盛をご紹介します。

 

初心者向けのクセがなく飲みやすい泡盛の例

・島うらら25度(八重泉酒造・やえせんしゅぞう)

一般的な泡盛は輸入した「タイ米」を原材料に使用することが多いのですが、「島うらら」は石垣島で育まれたお米「ひとめぼれ」で製造されています。米の甘みをほのかに感じることができ、優しいのど越しが特徴の泡盛です。

 

・清福梅酒/清福ゆず酒

石垣島にある、請福酒造の泡盛をベースに造られた泡盛仕込みの本格梅酒・ゆず酒です。お酒が苦手な人でも飲みやすいため、泡盛を飲んだことのない方への手土産などにもぴったり。

 

慣れてきたら挑戦したい、風味が豊かで味わい深い泡盛の例

 

・白百合(池原酒造・いけはらしゅぞう)

泡盛の中でもかなりクセが強いことで知られています。池原酒造は石垣市の市街地に工場を構え、親子3代で伝統的な製法と味わいを守り続けています。飲んだ後に残る深い余韻と、芳醇な香りに一度はまると他の泡盛では物足りないというファンが多いのだとか。

 

・宮之鶴(仲間酒造・なかましゅぞう)

コクがあり、口中で泡盛の香りが長く残る味わい深い泡盛。家族経営の小さな酒造所で作られている泡盛。その生産量から島外には滅多に出回ることがなく「幻の泡盛」と呼ばれることもありますが、石垣島島内では普通に商店で購入することができます。

 

お世話になった人に贈りたい!おすすめの泡盛

 

せっかくの石垣島での挙式、おいしい泡盛を自分達だけで楽しむのではなく、仲人さんやお互いの両親、式に出席できなかった親族や友人に泡盛をプレゼントしてみませんか?

 

八重泉 BARREL(八重泉酒造・やえせんしゅぞう)

樫樽で長期熟成させた泡盛。ウイスキーのような琥珀色と香りが堪能できる一品。瓶や箱も高級感があるので贈り物にもぴったりです。

 

漢那蒸留所(漢那蒸留所・かんなじょうりゅうしょ)

石垣島内で最大規模の酒造会社「請福酒造」。この請福酒造の社長夫人と女性スタッフ2名が、すべての工程を完全手作りで手がけている泡盛です。蒸留に使用する燃料に薪を使うなど徹底的に古式製法にこだわった泡盛は1本1万円以上する貴重な逸品。こだわりを伝えると喜ばれること間違いなしです。

 

古酒 いしがき25度 (請福酒造・せいふくしゅぞう)

インターネット販売も行っていない完全ご当地限定の泡盛。通常の泡盛はアルコール度数が30度程度であるのに対し、この泡盛はアルコール度数を25度と飲みやすくなっています。度数を下げた一方で4年熟成させた古酒を100%使用しているため、古酒ならではのまろやかでコクのある味わいも楽しめます。

 

まとめ

 

石垣島にある大小さまざまな酒造所で作られた泡盛は、それぞれ熟成年数、製造方法、酵母などに工夫を凝らしています。泡盛の通によればその年によっても微妙な違いが出るそうで、ひとつつとして同じ泡盛は存在しないのだそうです。

 

そのため泡盛との出会いは一期一会、気に入った泡盛を探すにはとにかく販売店を巡り試飲を重ねるのが一番。その中で「後味がすっきりした○○が好き」「××をシークワーサーで割って飲むとおいしい」という自分の好みが見つかるのではないでしょうか。

 

また、泡盛には自分たちで古酒に「育てる」という楽しみ方もあります。結婚の記念に甕で泡盛を購入し、10年、20年ものの古酒になる日を楽しみに熟成させる時間は、挙式を経て家族になってゆく過程にも重なりかけがえのない思い出になるのではないでしょうか。

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