日本全国のご祝儀の平均金額は、身内で6万円、友人知人で3万円と言われています。
県外で行う通常通りの挙式・披露宴であれば、相場通りの金額をありがたく頂戴すれば良いのかもしれませんが、渡航費、滞在費が決して安くはないリゾートウエディングでは、多くのカップルがご祝儀をもらうべきか、お断りすべきかについて頭を悩ませているのではないでしょうか?
ちなみに、沖縄県民の結婚式では、戦前から戦後にかけて、各地域や親族がお金や料理、お酒などを互いに工面しあって結婚式を行っていた名残から、1人1万円の会員制の結婚式が多く見られます。招待客の人数も内地とは比べ物にならず、100名、200名は当たり前。お互いの家庭や親族はもちろん、母校のクラスメート全員を招くということもあるそうです。ただ、リゾートウエディングでは県外の結婚式の習慣が適用されることが多く、沖縄で挙式するからと言って沖縄式の会費制にするケースはほとんどありません。
お金が絡んでくることだけに、あいまいにはしたくはないけれども面と向かってはっきりいうのも気まずい。そんなおふたりのために、リゾートウエディングでの一般的なご祝儀のやり取り、相場についてご説明します。
挨拶や席次などとは違い、ご祝儀に明確なルールはありません。招待客との関係性や挙式にかかった費用などに応じて柔軟に対応してもOKです。
基本的には、ご祝儀の額は、親族、友人、職場の人等のゲストとで分けられていますが、相手にその金額を強制するわけにもいかないため、あくまで一般的な額がやり取りされるのが通例です。
ただし、リゾートウエディングのように式に出席するためにゲストに金銭的な負担が少なからず発生する場合や、新郎新婦がゲストのために交通手段やホテルを手配した場合などに応じて「ご祝儀をもらわない」、「一部をお車代としてお返しする」ということがあります。
両親からご祝儀をもらうか否か、ですが、基本的には「もらう必要はない」が一般的な対応。結婚式、披露宴では新郎新婦とその両親がホストと考えられているため、むしろもらう側とも言えるのです。
ただし、「ご祝儀」という形ではなくとも、「結婚援助金」として、結納金、新居の頭金、結婚支度(嫁入り道具など)、お祝い金という形でお金をもらうことはあります。結婚式の前日までに手渡し、もしくは振込という形で手渡されることが多いようです。(通帳を渡して、という場面もドラマなどでよく目にしますね)
新郎新婦は、挙式の際に両親の旅費を負担する・しないに関わらず、いただいたお金に対してお礼やお返しをする必要はありません。ただ、心からの感謝を伝えましょう。
両親からもらえる金銭的な援助は、これといって決まった相場はなく、それぞれの家庭の事情に応じて決めればよいとされています。また、相手の家の金額に無理に合わせる必要もありません。
両親の場合とは違い、お互いの兄弟、親族からはご祝儀をいただいても構いません。親族からのご祝儀の相場は、おじ、おば、いとこなどの血縁の距離や既婚、未婚などにより、ご祝儀の金額が5万円~10万円程度になることが多いようです。
ただし、親族の場合は「お互い様」の精神で、相手が結婚したときには同額以上をご祝儀として渡すのが一般的。そのため、金額の多少に関わらず親族からのご祝儀に対しては、「いつか返すもの」くらいに考えておいたほうが良いでしょう。また、同様の理由で親族を多く招くからといって挙式や披露宴を豪華にすると、結局のところ自己負担にかえってくるのでご注意を!
もっとも高額になるのは祖父母からのご祝儀(10万円~100万円を超えることも)というケースもよくありますが、ご祝儀は受け取るものの、挙式にかかる旅費は新郎新婦が全額負担する、という形が多いようです。
また、そのほかの親族の場合も、状況(飛行機に乗ったことがある、運転できるなど)に応じてホテルや航空券、送迎などを手配することはあっても、旅費をはじめとする一切の費用を新郎新婦が全額負担することはないようです。
友人や職場の同僚等のゲストに対しては、リゾート婚でなければ通常通りご祝儀をいただく場合がほとんどで、金額は3万円が一般的。しかし、沖縄でのリゾートウエディングでは、交通費、旅費が高額になることから、ゲストの負担も配慮し、ご祝儀をいただかない場合も多いようです。もちろん新郎新婦側が、ゲストの交通費や旅費を一部もしくは全額費用を負担する場合には、ご祝儀をいただいても問題ありません。また、ご祝儀を形だけいただくものの「お車代」としてゲストにお返しする方法もあります。
>>当日にさっと渡してカッコよく・・・だと実はゲストが不安?お車代を出してあげる、あげない、の考え方と注意点
なお、あのゲストからはご祝儀をいただいたけれども、こっちのゲストからはいただいていない。など不公平が出ないように、ご祝儀をいただく・いただかない、どちらの場合にも関わらず、招待時に口頭で新郎新婦が旅費の負担について説明し、相手の理解を得る必要があります。
もし、ご祝儀をいただかない場合には招待状にも「なお、ご祝儀などのお心遣いはご辞退させて頂きます」など、その旨を一筆書き入れるなどしてお金に対してははっきりさせたほうが良いでしょう。
披露宴は行わず挙式のみだからご祝儀は不要、もしくは旅費などの費用もかかることだしただ式に出席してくれるだけで嬉しい、ということもあるかもしれません。
そういった場合には、あらかじめ旅費等の費用負担はしない代わりに、ご祝儀を辞退する旨を伝えておきましょう。
ご祝儀の辞退を伝えるタイミングとしては、①式の出席の打診時(メール、電話、LINEなど)か、②招待状に一筆記入しておく。の2回があり、両方ともにご祝儀を辞退する旨を伝えておくと間違いも起こりにくくなります。
なお、親族や親しい友人など、ご祝儀を辞退する旨を伝えたのにも関わらずご祝儀をいただいてしまうこともあります。そういった場合には、いただいた金額に応じて「内祝い」という形でお返しするとよいでしょう。内祝いにはカタログギフトやお茶など賞味期限のないものがおすすめです。
通常の結婚式とは違い、式に出席するまでに5万円~7万円程度の旅費・滞在費用が発生するリゾートウエディングはスケジュールの調整なども含め、ゲストに負担と受け取られることもあります。
新郎新婦、ホスト側の負担が大きくなるのは当然ですが、「せっかく来てくれるのだから。」という意味も込めて可能な限りゲストの負担が少なく、皆が気持ちよく出席できるような挙式が行えるといいですね。
幸い、沖縄のリゾートウエディングでは、挙式だけ行う、披露宴の代わりに立食パーティーにする、平日のオフピークを狙うなどの工夫をすれば20~30万円で挙式もできます。形式にとらわれず記憶に残る結婚式が行えればゲストにも新郎新婦にとっても幸せなひと時になるのではないでしょうか。
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